先日、時間を見つけて立山博物館「立山×地獄展」第2部地獄を見てきた。
砺波にいても評判が聞こえて来るほどの展示なので、一度足を運んでおかねばと思ったのだ。数々の資料はもちろん、ハンズオンのすごろくがあったり、絵図をタッチパネルで見せたり、通路にカーテンが掛かっていて光がチカチカしていたり、随所に工夫がなされていた。なんと濃密な展示なのだろう、と思った。
地獄カフェには普通にウチの上司が夫妻で訪れており、一般の人の心をくすぐる手腕に傍目から敬服していた。実際に足を運ぶと、その熱量というか、展示の練り上げられた感というか、限られたスペースで最大限のパフォーマンスをしようという意気込みが伝わってきて、軽い嫉妬さえ抱いた(笑)しかし、素晴らしい展示。一見の価値は充分にありますね。
暗い通路を抜けると、次の一節が心に留まったので記しておきたい。
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ある罪人、あまり苦しさ耐え難きままに、
鬼を恨んで言うは、
「願わくば、しばし助けよ。いかに哀れむ心なきぞ・・・」と言えば、
獄卒どもが言うには、「異人、悪を作り、異人、
苦報を受けるにあらず、『自業自得の果』なり。
衆生みな、かくの如し。
汝ら、愚かなり。
阿防羅刹の情(なさけ)無きにはあらず。
おのれが昔、作りし罪が、今、おのれを責むるほどに、鬼を恨むな」と言えば、罪人ども是非もなくなく、舌を巻きて、またまた地獄に入りて苦を受る。地獄の命、長短、経文に明らかなり。つぶさに演べ難し。
鬼を恨んで言うは、
「願わくば、しばし助けよ。いかに哀れむ心なきぞ・・・」と言えば、
獄卒どもが言うには、「異人、悪を作り、異人、
苦報を受けるにあらず、『自業自得の果』なり。
衆生みな、かくの如し。
汝ら、愚かなり。
阿防羅刹の情(なさけ)無きにはあらず。
おのれが昔、作りし罪が、今、おのれを責むるほどに、鬼を恨むな」と言えば、罪人ども是非もなくなく、舌を巻きて、またまた地獄に入りて苦を受る。地獄の命、長短、経文に明らかなり。つぶさに演べ難し。