シンポジウム「新・清洲会議」に参加するため、愛知に上陸。
今日から2日間にわたって開催されるこのシンポジウム。
自分も含めて半年以上前から準備を進めてきた。
今回は全国の城下町研究者が織田信長ゆかりの「清須」に集まり、
1580年後半までの城下町について最新の研究成果の到達点と課題を
浮き彫りにするという、まさにアカデミックな催し。
開催時刻よりちょっと早く到着したので、
まずは清須城周辺の散策を。とりあえず模擬天守には登らず、
古城趾の石碑や信長の銅像などをパトロール。
付近に観光用の施設があり、お土産を販売していたり、
ガイドさんの待機場所になっていたり。
時間がきたので清洲市民センターに入ると、
会場は立ち見が出るほどの盛況ぶり。熱気ムンムンだ。
受付で資料集をもらう。
自分は執筆者として「越中増山」という題で10ページほど書かせてもらったので
計3冊いただいたが、途中で資料集が底をついたので休憩時間に事務局に
回収されてしまった

資料集は300ページ超の、しかもフルカラー印刷。
しかも科研費で作ったので販売ではなく、無償配布という大盤振る舞い。
さて、内容についてだが今日の発表で印象に残ったこと。
鈴木正貴氏が発表の中で、千田嘉博氏の「信長の城」の清須城下町復元図(P50)を
真っ正面から批判していた。「唯一聞くに値するのは複数の館城があるという点だけ」と
なかなか辛辣。でもこういう批判こそが学問を進展させるのだろうな。
それと、内堀信雄氏の「濃尾地域の総括」がとても良かった。
濃尾の城下町事情に付いてはまったく疎いのだが、最新の研究成果を援用しつつ
自身の考えも披露しながらのプレゼンは聞いていて心地が良かった。
同じ岐阜市教委の高木晃氏は内堀氏に鍛えられているのか、
同様にとても論理的で、なおかつ聞きやすい発表だった。
明日もどんな発表があるのやら。
しかし、明日の分の資料集はどうなるのだろうか。