開催してみた。どれだけの来館者があるか不安だったが、
日中34℃近くになる暑い日にもかかわらず、こちらが予想していた人数を
はるかに上回る人に来てもらえた。ひとまず成功した、と言っていいかも。
まあ、ビギナーズラックということにしておこう(笑)
9時半オープンに合わせて8時半前後から準備をはじめ、
9時過ぎに一息入れていると、すでにお客様が来られて一同驚いた。
「え?こんなに早く来るの?」と「え?本当にお客様が来るの?」の二重の驚きだ。
そこからはもう怒涛の来客ラッシュ。
県埋文センターに出張で来てもらった火起こし&勾玉作りは、つねに定員いっぱい。
一番の人気コーナーで、つねに家族連れで溢れている感じだった。
しかも県埋文センターの職員さんとボランティアさんは手馴れたもので、
子どもたちへの指導はもちろん、準備から片付けまで手際が良かった。
やっぱりある程度の年齢の子には少し難易度の高い、この2つの体験は
やってみたくなるようだ。
そんな子どもたちをフォローしたのが、マグネットだった。
塗り絵に色をつけたり、好きな絵を描いたものをその場でマグネットにする。
子どもの扱いに慣れた元教員のKNDさんが上手に対応してくださった。
今日1日でいったい何人の子ども&大人に甲冑を着せただろうか。
やっぱり甲冑を着ると写真映えするし、子どもは興奮する。
とくに戦国武将や戦国時代が好きな子どもたちはすごく感激してくれて、
弓矢体験と甲冑着付が目的で来る子も何人もいた。
真田幸村好きな子どもと六文銭や大坂夏の陣の話をしながら
甲冑を着せてるとき、妙に幸せだったなあ。
これまた良かった。じっくりと遊んでくれるのである。
それと大人は予備知識なしで指導できるので、専門知識のない大人にとって
活躍の場となった。そういう人ほど教えるのが上手かったり、新しい発見も。
しかし、この炎天下で1時間以上も弓矢をやる子がいて驚いた。
昨日旧埋文センターで増山城跡のスタンプラリーを見つけて
試しに持ってきたら、IMIさんが機転をきかせて10数個あるスタンプを
センター内、外、民具展示室に分散して置いてくれた。
そのことで、子どもたちがスタンプ集めに熱中してくれ、
足が向きにくい民具展示室にも多くの子どもたちが行ってくれた。
これは今後の動線を考える上で重要なアイテムを手にいれたような気がした。
昨日まで「誰も来ないかも知れないね」とか「5人くらいしか来なかったりして」と
内輪では話していたが、まさに嬉しい誤算だった。埋文センターの煽りで民具展示室にも
多くの方が入館されて、郷土資料館の人たちもホクホク顔だった。
初めてのイベントだったけど、やってみて本当に良かった。
今回は以下の点に気をつけてみた。
①とにかく少ない予算で開催する。
②少ない準備、少ない労力で開催する。
③内部の動員をなるべく少なくする。
①はチラシの印刷代も含めておそらく3千円ほどしか費用を掛けていない。
金はかけないけど、汗をかく作戦の実践だ。手前味噌だが費用対効果は抜群だと思う。
②は開催後の脱力感を生まないため。どうしてもイベントではあれやこれやと
準備をしすぎて燃え尽きてしまう。それに「大変だ」という印象が残れば、運営側が
再度開催するときに二の足を踏みやすい。そこをクリアしたかった。
③は県埋文センターの出張講座や曲輪の会などのボランティアの力を借りた。
これだったら毎月でも開催することは可能だ。
入館者の少ない月などに意図的にオープンデーを打つことが十分できる。
手探り状態でイベントを開催してみて少し自信を得るとともに
いろいろと課題も見つかった。それは顧客満足度を高めるということだ。
今回、もっとも意外だったのはお客様の滞在時間がものすごく長かったこと。
1組あたり下手すると1時間から2時間、長い人で3~4時間は滞在していた。
ある家族に「どうしてこんなに長くいるのですか?」と失礼な質問をしてみたら
「だってこんなにやることがあるじゃないですか」と返答されてしまった。
これからは滞在時間を有効かつ効果的に過ごしてもらう工夫をせねば。
といいつつ、こんな暑い日に、しかも夏休みの初日に
一生懸命になって勾玉づくりや火起しをしながら過ごしている家族をみて
「なんて健全なのだろう」と率直に思ってしまったのでした。
アウトレットやイオンもいいけど、たまには歴史や考古学に触れる休日もいいでしょ(笑)
みなさん、次回のオープンデーにぜひ来てください。
思ってる以上に子どもは楽しめると思いますよ。